遊ぶ広報 in 小高をご紹介!

遊ぶ広報 in 小高をご紹介!

「遊ぶ広報」とは、まちに滞在しながら、あなたの心が動いた瞬間をSNSで発信すると1泊あたり5,000円までの滞在費が補助される、ちょっとお得なプログラムのこと。さらに、初めての土地でも安心な無料アテンドツアー付き。現地ガイドの案内のもと、地域の隠れ家的なお店訪問や地元の人々との交流など、その土地ならではの体験をすることができます。

この記事では、実際に福島県南相馬市小高区の「遊ぶ広報」に参加した方の体験談をご紹介します!


「遊ぶ広報」参加者の声
梅田朗江さん|フリーフォトグラファー

東京を拠点に活躍するフリーフォトグラファーの梅田朗江さんは、2022年1月と7月に「遊ぶ広報」に参加。2度目の滞在時は、小高を拠点に、国の重要無形民俗文化財に指定されている伝統行事「相馬野馬追」を観覧されました。

―どのようなきっかけで「遊ぶ広報」に参加されましたか?

友人がSNSで「遊ぶ広報」に参加したという投稿をしているのを見て、率直に楽しそうだと感じたからです。小高区には2回訪問したことがありましたが、新しい体験を自分の写真表現のプラスにできればと思い、参加を決めました。

―滞在中、特に印象に残ったことを教えてください。

やはり、地域の方々と交流できたことですね。

現地の人と積極的に交流したいと思っていたのですが、小高区は人口がそれほど多くないので、参加前は「どれくらいの人に出会えるのだろうか?」と思っていました。でも、地元ガイドさんの案内もあり、想像以上に多くの人と出会い、交流できました。

特に、滞在中に出会った「谷地魚店」の谷地茂一さんは「オーラのある人」で、震災当時の話やふるさとへの想い、今後の展望をうかがう中で芯のあるお人柄を感じました。宿泊先の「双葉屋旅館」の女将の小林友子さんもとても親切にもてなしてくださったので、強く印象に残っています。

・双葉屋旅館:http://futabaya-inn.jp/

―「遊ぶ広報」には2回参加されたそうですが、リピート参加した理由を教えてください。

「相馬野馬追」を観てみたいという思いからです。南相馬市が馬のまちだということは知っていたのですが、2021年の1回目の滞在期間は2日間と短く、地域全体を周り切れませんでした。再訪したいと思っていた時に、抽選制の甲冑競馬の撮影許可書が当選したため、2回目は滞在期間を5泊6日まで延ばして参加しました。

2度目の参加時には、地元ガイドのお2人をはじめ、もう一度会いたいと思っていた方たちと再会できましたし、新しいスポットにも行けて、とても有意義な時間を過ごせました。

―「遊ぶ広報」への参加を検討している方へメッセージをお願いします!

事前オンライン説明会で 、まちのことや人のことを紹介してもらってから現地に行けますし、地元ガイドさんにアテンドしていただけるので、個人で行くよりも地域に入っていきやすいと感じました。

「遊ぶ広報」のサイトや、現地ガイドが発信するインスタグラム「小高の日常」(@odakano_nichijo)、南相馬市が運営する小高暮らしのPRサイト「おだかる」は、小高の魅力がたくさん紹介されています。そこから自分の興味のあるものを事前にピックアップすればより一層楽しめると思いますよ。小高在住の芥川賞作家・柳美里さんの作品を読んでみるのもオススメです。

・小高の日常Instagram:https://www.instagram.com/odakano_nichijo/
・おだかるサイト:https://odakaru.jp/


「遊ぶ広報」参加者の声2
小林咲妃さん|大学生

福島県郡山市出身で、現在は宮城県で学生生活を送る小林咲妃さん。農業に関心があり、「遊ぶ広報」に参加した際に小高区で農家を営む宮川秀清さん、フジコさんご夫妻と出会います。その後、プライベートで宮川さんを訪問し、農業への知見を深めています。

―どのようなきっかけで「遊ぶ広報」に参加されましたか?

現地ガイドの大川翔さんがテレビで紹介されているのを見て、大川さん自身に関心を持ったところから「遊ぶ広報」に興味をもつようになりました。もともと自然が好きだったのですが、大川さんのインスタグラムや「小高の日常」(@odakano_nichijo)というアカウントを通じて、小高の自然環境の良さを知り、現地に行ってみたいという気持ちが高まりました。

知らない土地に1人で行くことには不安があり、参加するか迷ったのですが、大川さんたちが小高で楽しそうに活動している投稿を見たことや、“失敗してもいいじゃん!”という大川さんのポジティブな姿勢に背中を押されて参加を決めました。

・大川さんInstagram: https://www.instagram.com/ok.1025/

―参加して良かったと思うことを教えてください。

地域の人とのつながりができたことです。 現地ガイドの方に「農業に興味がある」という話をしたところ、「小高マルシェ」に連れて行ってくださり、そこでマルシェに出品している農家の宮川フジコさんを紹介していただきました。

宮川さんのもとでは、収穫と箱詰めのお手伝いや、出荷の見学をさせていただき、今まで知らなかった農業の流れを知ることができました。農業は作物を入れる箱を作る人や運送する人、JAの職員さんなど、さまざまな人が関わって成り立っていることを実感できたので、宮川さんとの出会いを通して、今後の自分の選択肢が広がったと感じています。

―「遊ぶ広報」への参加を検討している方へメッセージをお願いします!

見知らぬ土地に行くということは、不安もあるかもしれません。でも、地域との橋渡し役になってくれるアテンドの方がいるので何も心配はいりません。単にスポットを案内するだけではなく、地元の人とつながれるよう手助けをしてくれますし、何より笑顔でウェルカムな雰囲気いっぱいに接してくれます。行く先々で地元の方が話しかけてくださったのですが、それはアテンドの方たちが小高の人と信頼関係を築いてきたからこそ、安心して参加できるツアーですし、参加後は温かい気持ちでいっぱいになると思います。


「遊ぶ広報」地域コーディネーターの声
大川翔さん「遊ぶ広報」南相馬担当 地域コーディネーター/運営主体Huber.

福島県郡山市出身の大川翔さんは、大学進学を機に上京し、都内の企業に就職。2021年9月に「株式会社Huber.」への転職を機に南相馬市小高区に移住し、南相馬市からの委託事業の一環で「遊ぶ広報」の地域コーディネーターとして参加者をサポートするほか、地域プロデュース事業や県内最大級の学生コミュニティの運営も担っています。

―地域コーディネーターから見た、小高の魅力を教えてください。

移住者に対して寛容なところです。

小高区の住民は、東日本大震災より、他地域での避難生活を余儀なくされ、一度「よそ者」になった経験があります。だからこそ、新しく地域にやって来る人の受け入れに寛容で、起業したいという思いを持つ人を支援する取り組みも活発です。

―参加者をアテンドする上で、心がけていることはありますか?

「遊ぶ広報」の滞在期間終了後も続く、参加者と地域の人との関係を築くことです。

「遊ぶ広報」では、参加者一人一人の滞在目的や興味に合わせて地域を案内しますので、その際に、例えば農業に興味がある人には農業関係者を、伝統行事に興味がある人にはその関係者をという風に、参加者と地元の方をつなぐことで、今後も何度も小高に足を運んでいただけるような関係ができるようにと考えています。

もうひとつ意識しているのは「日常の追体験」です。移住者である自分自身がよく行くお店やよく会う人など“生活の場”を紹介することで、参加者が移住後の暮らしをイメージしやすいようにしています。地元の方に「お茶飲んでいって」と声を掛けてもらうような経験は、通常の観光ツアーでは体験できません。地元の方とのリアルな関係性を見てもらうことで、小高の暮らしに興味を抱くきっかけになればと考えています。

―最後に一言!

小高は、一度は人口ゼロを経験したまちですが、避難指示解除後に住民の帰還が進み、今も人口が徐々に増え続けています 。人口減少が続く日本の中で、未曾有の震災から立ち上がり成長を続けているまちは浜通り(福島県の太平洋沿岸地域)にしかありません。

人生の岐路に立っている人、今の暮らしへのモヤモヤした気持ちを抱えている人にとって、小高はさまざまなことを考えさせてくれる場所です。何より人のありがたみを感じ、今後の人生を歩んでいく上で大事な学びが得られるはず。ぜひ「遊ぶ広報」を活用し、一度小高にお越しください!


詳細・お問い合わせ

「遊ぶ広報」in小高 南相馬担当事務局

■MAIL:asobu-koho@huber.co.jp

■HP:

https://asobu-koho.studio.site/

■運営:株式会社Huber.

※「遊ぶ広報」in小高は、南相馬市からの委託を受けています。