南相馬市小高区の特産品とおすすめお土産9選!
南相馬市小高区は、古くから養蚕業で栄え、最盛期には40軒以上の織物工場を有する「絹織物の里」として知られていました。また、温暖な気候を活かした米や野菜作りが盛んで、美しい田園風景の間を流れる「小高川」では、鮭の繁殖も行われていた歴史があります。
しかし、2011年に発生した東日本大震災、そして原発事故により、小高区全域に避難指示が出され一時は人口がゼロに。農地は荒れ果て、小高の人々の生業は止まってしまいました。2016年に避難指示が解除されてからは、住民の帰還が進み、小高をフィールドに新しい事にチャレンジする移住者も増え、絹織物のアクセサリーや菜種油、お酒など、小高の地域資源を活かした新しい特産品も生まれ始めています。
この記事では、地域と作り手の想いがギュッと詰まった、小高区の特産品とおすすめのお土産をご紹介します!
はなうたホップス|haccoba -Craft Sake Brewery-
柑橘香る爽やかなホップのお酒。東北に伝わる幻のどぶろく製法「花酛(はなもと)」と、ビールの製法ドライホップをかけ合わせた新しいお酒です。飲み頃の温度は8度。よく冷やして飲むのがオススメです。また、炭酸割でもさっぱりおいしくいただけます。白身魚のカルパッチョやエスニック料理との相性も抜群です。
「haccoba -Craft Sake Brewery-」は、2021年に小高に誕生した酒蔵です。代表の佐藤太亮さんは埼玉県出身で、かつては日本酒にも小高にも無縁の方でした。大学時代に出会った「酒づくり」をきっかけに、情熱を注げる酒づくりの仕事がしたいと独立し、新潟の「阿部酒造」でゼロから修行をされました。そして縁が重なった小高を挑戦の場として選び、酒蔵を立ち上げました。日本酒の伝統技術をベースに、クラフトビールの製法をかけ合わせるなど、ジャンルを超えた自由な酒づくりを追求しています。
避難指示解除後、人の営みが戻りつつあるとはいえ、小高にはまだ課題が山積みです。お酒が「社会課題に思いを馳せるツールになること」、酒蔵が「地域のコミュニティになること」を目標にしている佐藤さん。小高に新風を巻き起こし、新しい文化を創造しています。
■haccoba -Craft Sake Brewery-
住所:〒979-2112 福島県南相馬市小高区田町2-50-6
MAIL:support@haccoba.com
HP:https://haccoba.com/
SNS:https://www.instagram.com/haccoba/
■購入できる場所
※製造量が少ないため販売数に限りがございます。販売時期はSNSでも発信されます。
・haccoba酒蔵店頭:10時〜17時(月曜休み)
・オンラインストア:https://haccoba.com/
・haccoba Instagram:https://www.instagram.com/haccoba/
・他取扱店はこちら:https://note.com/haccoba/n/n48a9ad45d07f
カムフラージュワイン|株式会社コヤギファーム
小高唯一の地産ワイン「カムフラージュ」。アウトドアで気軽に楽しめるカジュアルワインです。ロゼと赤ワインの2種展開で、ロゼはよく冷やすとよりおいしくいただけます。オススメの飲み方は、餃子のお供にすること!辛口でキリっとしているので、コッテリした料理ともよく合います。
「コヤギファーム」代表の三本松貴志さんは、震災前は酪農を家業としていましたが、原発事故により休業を余儀なくされました。その間、家族旅行で山形県の「高畠ワイナリー」に立ち寄った際に、皆で楽しそうにワインを囲んでいる姿を見て感銘を受けたのだそう。「ワインを小高の名産品にして、町に活気を生み出したい!」と、南相馬市の隣の川内村や富岡町でワイン用のブドウ造りをしている農家さんの元で勉強し、牧草地だった場所でブドウ造りをスタートしました。
今後は敷地内にワインの醸造所や直売所を増設して、県内外から人が集う場所を作りたいと思い描く三本松さん。そのためにもおいしいワイン造りを極めたいと、日々ブドウ造りに励まれています。
■株式会社コヤギファーム
住所:〒979-2155 福島県南相馬市小高区上根沢字堀込10
TEL:0244-44-3388
HP:https://koyagifarm.com/
SNS:https://www.facebook.com/profile.php?id=100054445511331
■購入できる場所
※2022年12月現在、ワインは完売しています。2023年4月以降に販売開始予定です。販売時期はSNSでも発信されます。
・コヤギファームSNS:https://www.facebook.com/profile.php?id=100054445511331
・オンラインストア:https://koyagifarm.com/
露茜梅酒「春紅麗」|大内安男商店
透き通った深紅の梅酒。露茜という新しい品種の梅を原料に、追熟処理や冷凍熟成の手間をかけ、一品一品丁寧に造られています。上品でスッキリとした味わいで、女性でも飲みやすいお酒です。よく冷やしてグラスワインに注ぎ、食中酒としていただくのもオススメです。
小高は美しい梅の花が咲くことから、「紅梅の里」として親しまれてきました。「大内安男商店」代表の大内安男さんはもう一度小高に梅の花が咲き乱れる姿を蘇らせたいと、震災後から活動を始め、現在16,000本の梅の木を育てています。故郷の景色を荒らしたくない、と最初は麦の栽培から始め、その後、梅酒用の梅の木の栽培に至ります。手塩にかけてできた梅を使い、焼酎や日本酒ベースの梅酒の他にも、ブランデーベース、梅ワインなど、珍しい酒造りにもチャレンジされています。
「梅の花を見に来る人が増えたり、地域の子どもたちと一緒に梅の収穫をしたり。梅の木をきっかけに、小高に新しい人の動きを生み出したい」と願う大内さん。小高の未来を思い、一面に広がる梅の木を愛情いっぱいに育てています。
■大内安男商店
住所:〒979-2164 福島県南相馬市小高区川房字四ツ栗118-1
TEL:0244-26-9941
■購入できる場所
・大内安男商店
・ふるさと納税:https://www.furusato-tax.jp/search?q=%E5%A4%A7%E5%86%85%E5%AE%89%E7%94%B7%E5%95%86%E5%BA%97
「おだかうめ」のアクセサリー|iriser-イリゼ-
小高の花「紅梅」をモチーフにしたガラスアクセサリーです。耐熱ガラスを2000度にも及ぶ酸素バーナーで溶かしながら、ガラス職人がひとつひとつ手作りで製作しています。ネックレス、ピアス、イヤリング、指輪が作られていて、光との相性がよい小ぶりでかわいらしいガラスの花がさりげなく華やかさを添えてくれます。
「iriser」は、2019年に小高で誕生したハンドメイドガラスブランドです。魅力的な仕事を創り、ふるさとに帰ってきたいと思う若者を増やしたいと立ち上がりました。ここで働く「ランプワーカー(ガラス職人)」の多くは、震災や避難を乗り越え、前を向く女性たち。南相馬で暮らし、自分たちにしか作れない想いをかたちにしようと、日々ガラスと向き合っています。
■iriser
住所:〒979-2124 福島県南相馬市小高区本町1-87 小高パイオニアヴィレッジ内
TEL:0244-26-4525
メールフォーム:https://iriser.owb.jp/contact/
HP:https://iriser.owb.jp/
■購入できる場所
・iriser
・オンラインストア:https://iriser.owb.jp/category/shopping/
・他取扱店はこちら:https://note.com/odakaworkers/n/n6545894a4151
しずくピアス|MIMORONE(みもろね)
耳元でゆらゆら揺れる「しずくピアス」。小高で育った蚕から紡いだ絹糸を、小高で育った草木を使って染め上げて作られています。小粒でシンプルなデザインは、どんなシーンにも合うので、いつも身に着けていたくなります。
小高は明治時代から「相馬羽二重」を代表とする絹織物の産地として栄えていました。まちを歩くと機織り機の音が響き、多くの農家が蚕を飼っていました。
「特定非営利活動法人 浮船の里」代表の久米静香さんは、震災後、小高伝統の織物と養蚕を復活させようと、小高産の生糸「MIMORONE」から作品を作る工房「MIMORONE」を立ち上げました。養蚕は地元の農家さんから、織物は川俣町や群馬の工房の方に教えていただいたそうです。蚕を育てるところから、作品ができるまで、自分たちの手で作り出すことを大切にしています。
■MIMORONE
住所:〒979-2103 福島県南相馬市小高区大井字深町76 特定非営利活動法人 浮船の里 内
電話:0244-44-1134
メールフォーム:https://thebase.in/inquiry/mimorone
HP:http://mimorone.jp/
SNS:https://www.instagram.com/mimorone/
■購入できる場所
・オンラインストア:https://mimorone.thebase.in/
※販売時期は、MIMORONEのInstagramで都度投稿等でお知らせしています。
<他取扱店(一部商品のみ)>
・アートショップ小高
・小高マルシェ:https://odaka-marche.com/
・工藝藍學舎(宮城県):https://rangakusha.jp/index.html
旬の野菜詰め合わせ「野菜セット2022」|小高マルシェ
南相馬市小高区を中心に日々愛情を込めて育てている旬野菜を、収穫したての新鮮な状態で段ボールひと箱に詰めてお送りしています。セットの内容はその時々で異なるので、何が届くかは、到着してのお楽しみにしてください!
「小高マルシェ」は、震災後に人口が減って寂しくなった小高のまちに、自ら育てた新鮮な野菜を販売できる場所、そして、そこを拠点に地域住民がコミュニケーションできる場所をつくることを目的に平成31年1月よりスタートしました。
小高マルシェの野菜は、夏は浜風で涼しく冬は降雪の少ないという温暖で安定した気候条件のもと、なるべく化学肥料や農薬を使わない栽培方法を心掛けることで、身体に優しく味の良い野菜に育ちます。低農薬・有機栽培は手間がかかりますが、お客様の「おいしい」を原動力に、日々野菜作りに励んでいます。
■小高マルシェ
住所:〒979-2124 南相馬市小高区本町2-28 小高交流センター内
メールフォーム:https://odaka-marche.com/contact
HP:https://odaka-marche.com/
■購入できる場所
・小高マルシェ
・オンラインストア https://odaka-marche.com/
お花のブーケやアレンジメント|hinataba(ヒナタバ)
もらった瞬間笑みがこぼれそうな、7色のかすみ草のブーケ。「hinataba」では季節の花々を活かしたブーケやアレンジメントを作っています。
「hinataba」は2020年に、福島県出身の菊地直樹さんご夫婦がスタートさせました。再び人が集まる場所にしたいという願いを込めて、震災前に同地で営まれていた農産物直売所「日向ぼっこ」と、「花束」をイメージして「hinataba(ヒナタバ)」と名づけられました。
15棟のハウスと露地でさまざまな花を育てており、植物性の堆肥を使った土づくり、土地に合った花選びなど、植物が持つ力を最大限に生かすことを大切にしています。「お花でたくさんの方を笑顔にしたい!」という想いを胸に、手間ひまかけて元気な花を育てています。
■hinataba
住所:〒979-2172 福島県南相馬市小高区南鳩原台畑128
メール:info@hinataba.com
HP:https://hinataba.com/
SNS:https://www.instagram.com/hinataba_flower/
■購入できる場所
・hinataba(店舗は不定期営業の為ため、SNSで要確認)
・hinataba Instagram:https://www.instagram.com/hinataba_flower/
・オンラインストア https://hinataba.com/
浦里の雫|株式会社紅梅夢ファーム
菜の花畑を思わせる、美しい黄金色の菜の花オイルです。小高で栽培された菜種を焙煎し、玉締め圧縮製法で絞って作られています。手間ひまかけて作ったオイルは、風味が損なわれず香り高いので、調理油としてはもちろん、パスタやごはん、パン、野菜などにかけて、食べるオイルとしてもさまざまな料理に大活躍!
紅梅夢ファームで働く従業員の平均年齢は20代。「ふるさとの農業を活性化したい!」と熱い思いを持った若者たちが、米、大豆、菜種、玉ねぎなどを作っています。スマート農業の導入や若手の育成に力を入れており、次世代の地域農業のモデルとなるような営農を目指している農業法人です。
小高区の菜の花は、震災後、荒れた農地を整備し「地域の営農再開と希望が見える作物に育ってほしい」という願いを込めて作られています。
■株式会社紅梅夢ファーム
住所:〒979-2143 福島県南相馬市小高区蛯沢字藤沼160
TEL:0244-44-6200
メールフォーム:https://kyf.co.jp/contact/
HP:https://kyf.co.jp/
■購入できる場所
・オンラインストア:https://kyf.co.jp/products/
・道の駅南相馬:http://www.nomaoinosato.co.jp/
・セデッテかしま:http://sedette.jp/
・農産物直売所 旬のひろば:https://life.ja-group.jp/farm/market/detail?id=974
・新鮮館
小高ビーフカレー|小高工房
小高一味がピリリと効いたビーフカレーです。大きめにカットされた野菜やお肉をじっくりコトコト煮込んで作られました。完熟の手摘み唐辛子を使っているので、始めは甘みを感じ、あとからピリッと辛さがきます!
「小高工房」は、小高区で鷹の爪の栽培から加工、販売までを手掛ける工房です。代表の廣畑裕子さんは、避難指示解除後、帰還した人々の生きがいや楽しみを生み出しながら、小高の特産品を作りたいと「小高とうがらしプロジェクト」を始めました。3名から始まった栽培はその輪を広げ、今では数十名規模の取り組みに拡大しています。
人とのつながりを大切にする廣畑さんの周りには、にぎやかな声が集まり、小高に笑顔が咲く場所になっています。
■小高工房
住所:〒979-2124 福島県南相馬市小高区本町1-53
TEL:0244-26-4867
MAIL:info@odaka01.com
HP:https://odakachilli.thebase.in/
■購入できる場所
・小高工房
・オンラインショップ:https://shop.odaka01.com/